なぜバリュー平均法なのか

なぜバリュー平均法なのか

これまでに、上昇相場、レンジ相場、下落相場でのそれぞれのバリュー平均法のパフォーマンスを見てきましたが、いずれの状況でも、収益率においてはドルコスト平均法を上回っていました。

FXで何年もトレードしてきた経験

投資で成功している人はそれぞれ自分の勝ちパターンというものを持っています。それが、デイトレードであれスイングトレードであれ、ローソク足のパターンであれ、またはボリンジャーバンドとRCIの組み合わせであれ、このパターンだと勝てる!というチャートの形を持っていて、そのパターンの勝率が5割以上であれば、ひたすらそれを続けるメンタルと自己管理力が続く限り勝ち続けることができます。

私は、テクニカルは苦手ですが、時間と資金を味方にした一番居心地の良いスタイル。トラップトレードに行き着きました。もう10年以上トラリピやトライオートなどのトラップトレードをやってきて、勝ちパターンというものを磨いてきました。

例えば、下の図は今でも続けているMXN/JPY(メキシコペソ円)のトレードのグラフです。値動きに対してパフォーマンスがどんどん上回ってゆく。急落は急上昇を生むチャンス。

これが、私のFXでの勝ちパターンとして定着している感覚です。そして今では一番居心地の良いトレードスタイルになっています。

メキシコペソ円のパフォーマンス

上のメキシコペソ/円のトレードグラフですが、値動きが125週経ってもまだ始めた当初の価格に戻っていないにもかかわらず40%以上の収益が出ています。この、「値動き以上の評価額」をあげてくれているトラップトレードが自分の投資スタイルです。

とくに、48週あたりの急落後の反転時が最もパフォーマンスが上がっています。値動き以上の評価額という最も理想的な投資法の感覚が積み重ねられてきた中で、バリュー平均法との出会いがあったので、下落シミュレーションの下図のような動きをするバリュー平均法はピッタリとはまったのです。

下落から上昇に転じた場合

上昇時の機会損失について

上昇時の機会損失は、積み立て投資の宿命で、ある意味仕方ないと思っています。相場において欲は命取りになります。バリュー平均法では、上昇時にパフォーマンスは落ちるけれどもプラスになることは間違いありません。投資で最も重要なのは、「いかに収益を多く出すか」ではなく、「いかに負ける確率を小さくするか」です。いくら収益を多くしても一度の負けで致命的損失を被って退場では意味がありません。

投資を長く続けるのはある意味 ”欲との戦い” でもあり、ほどほどということも必要です。「負けない」ことが最も重要です。ですので、上昇時よりも、下落時にどんなパフォーマンスなのかが最も重要です。下落時でもパフォーマンスが上がるのであれば、「上昇」「レンジ」「下落からの小反発」のいずれでも収益が上がる投資方法は管理さえしっかりしていれば最強ということになります。

私は、上昇時のシミュレーションで、ドルコスト平均法が64%、一括買いが150%に対して、98.4%という、投資額のほぼ倍近い収益率を出しているバリュー平均法は素晴らしい投資方法だと確信します。

レンジ相場で利益を重ねることに関して

レンジで利益を重ねるという発想は、積み立て投資をしている人には理解しにくいと思います。そもそも積み立て投資には売却という概念がありません。私はトラリピやトライオートなどのトラップトレードFX的な発想なのでトラリピ的発想からすると、せっかくのレンジ相場を、売却無しでじっと保有している方が逆に機会損失に見えてしまいます。

私はこのバリュー平均法を積み立て投資というよりはトレード的な感覚でとらえていますので、レンジ相場で利益を重ねてゆくという感覚がよくわかります。

だからこそ、ボラティリティの大きな銘柄の方が相性が良くて、一般的には危険とされている暗号資産やレバレッジETFとバリュー平均法は実は相性がバッチリなのです。

高値からでも平常心で投資できるのがバリュー平均法

下の図はビットコインの投資を始めたタイミングです。2021年の11月15日、まさに史上最高値付近からのスタートで、その後価格はどんどん下がり、5,000,000円を切るまで下がりました。投資を始めるにあたって、上昇が続いているときにエントリーするのは勇気がいります。まして、そこからどんどん下落していけば、通常は精神的に落ち着いてはいられません。

けれども、バリュー平均法の場合は、落ち着かなくなるどころか、このエントリータイミングも非常にラッキーなスタートに思えるほどです。初期段階は下がれば下がるほど平均購入単価を下げることができますので、チャートの形にかかわらずいつでもストレスなくスタートできます。

強力な「バネの力」で大逆転

これは1990年1月から2017年2月までの日経平均の月足チャートです。仮に毎月1万円ずつバリューパスを設定して投資した場合下記の図のようになります。値動き自体はたいしたことありませんが、時間が経てば経つほど、溜められていたエネルギーが炸裂するように跳ね上がります。

これはまさに「バネの力」のようです。この威力がバリュー平均法の特徴であり、また先々での楽しみでもあります。このバネが炸裂したタイミングこそバリュー平均法の出口にふさわしいタイミングになります。

バネの力
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