バリュー平均法のデメリット

バリュー平均法のデメリット

バリュー平均法ももちろんデメリットがあります。今回はデメリットとバリュー平均法で注意することを整理してまとめてみました。

わかりにくい

バリュー平均法は、ドルコスト法に比べてそれほど普及しておらず、実践している人も少ないため、どのようなものなのか、実際はどういうパフォーマンスなのか、何に気をつけるべきなのかが非常にわかりにくいことです。当ブログでも比較検証していますが、ドルコスト法などと比べて優れているということは、なんとなくわかるのですが、本当にそうなのか、あらゆるシーンにおいて、または対象商品がどんな場合においてそうなのかがわかりにくいです。

わかりにくいのはパフォーマンスだけではありません。どうやって始めればいいのか、どう計算すればいいのか、仮に始めようとした場合でも、自分がやろうとしている計算がこれで合っているのかもわかりにくいです。

計算がめんどう

注文のたびに計算しないといけないのは、バリュー平均法が、なかなか普及しない理由の一つであろうと思われます。バリュー平均法では現在価格がいくらなのかによって注文数が変わってきます。値動きの激しい暗号資産(仮想通貨)などであれば、今回の注文数を計算しようと現在値をエクセルに入力している間に値が変わってしまい、入力をやり直すと、またその間に値が変わっている。ということもあります。

手動で注文しないといけない

めんどうなのは計算だけではありません。注文を入れる時も必ず手動で入れなければいけません。手動でやるということは、誤発注の確率も上がります。単位を間違える。売りと買いを間違える。などのミスも起こります。私も何度かやってしまいました。注文時の間違いだけでなく、エクセルに入力するときの単位を間違ってしまっても計算が違ってきます。

3ヶ月や半年に一度のペースでやる分には全く問題がないのですが、4時間足でやっていた時は、さすがに続けるのは無理と思いました。いつの日か、自動的にその時の価格を計算して勝手に注文してくれるアプリなり、証券会社のサービスができればいいですが、”売り”も混ざってくるので、作るのは簡単ではなさそうです。今のところ手動でやるしかない状況です。

下落局面で大量の購入が必要

これはデメリットというよりは、バリュー平均法の特徴でもあるのですが、おそらく、バリュー平均法を続けるにあたって最も気をつけないといけない部分ではないでしょうか。ここをどううまくコントロールできるかでバリュー平均法投資の成果が大きく変わってきます。バリュー平均法が中級クラスの投資と言われるのは、この暴落時の資金管理とメンタルが非常に重要だからです。

シミュレーションをしてみると、たしかに凄い額の購入になることがあります。バリューパスが1万円なのに大暴落があって計算上では100万円以上買わないといけない。ということも実際にはあります。1回の予算の100倍以上です。そこだけを見ると、こんな投資方法は恐ろしくて、とても手が出せない。ということになりますが、私はそのデメリットを鑑みてもすばらしい投資方法だと思っています。

要は、この部分をどう克服するのか、逆にい言うと、ここさえ克服すれば、メリットが多い投資方法であることは間違いないのです。この「下落時の大量購入」を詳細に分析すると、大量の購入がある場合はいくつかの条件が重なることがわかります。その条件を細かく分析して、準備していれば怖れるものではないと思っています。

ちなみに、下落局面で大量購入が怖いので、購入制限を設けて、一定数以上は買わないという方法はお勧めしません。これをやってしまうと致命的に損失が膨らみます。このあたりは重要ですのでまた別途機会があれば詳しく解説してゆきます。

それ以外は大きなデメリットなし

あとは時々言われていることで、「売却があるので途中で課税される」というのがありますが、そもそも途中であれ最終出口であれいつかは課税されますので、これはバリュー平均法のデメリットではありません。

投資結果が一定になるように積み立てていきますので、投資金額が一定のドルコスト平均法などと比べて「リターンが少なくなる。」「複利効果が得られない」という意見もありますが、これは単純に定額投資の基準でバリュー平均法を見ているだけの、視点の問題なのでそう見えるだけです。デメリットではありません。

まとめ

  1. わかりにくい → 理解してしまえば完了
  2. 計算がめんどう → エクセルの計画表を作成すれば完了
  3. 手動の注文 → 計算して指値をいれておく。ヒットしなければ再計算して入れなおす。というやり方もできます。時間軸に左右されない投資方法なので注文間隔が一定でないといけないわけではありません。
  4. 下落局面での大量購入 → 最重要ポイントです。ここをしっかりシミュレーションして資金管理することがバリュー平均法で最も注意する部分になります。

※ネットでよくno sell(ノーセル)バリュー平均法というのを見かけますが、これは絶対にお勧めしません。これもまた別途詳しく書きます。

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