今回は、横ばい、レンジ相場でのバリュー平均法購入シミュレーションとパフォーマンスをみてゆきたいと思います。また、同じ価格をドルコスト平均法や一括で買った場合とどう違うのかもみてゆきます。価格はわかりやすいようにシンプルに次の価格で5回購入します。
- 10円
- 5円
- 10円
- 5円
- 10円
1回のバリューパスは100円とします。
目次
バリュー平均法での購入
1回目の購入
単価10円なので、100円になるように買うには、10口買えます。 購入額は100円です。
2回目の購入
単価は5円なので1回目の購入分の評価額は50円になっています。
バリューパスは毎回100円プラスされますので200円です。
200円−50円=150円が今回の購入額です。
単価は5円なので150÷5=30口買えます。
合計40口 購入金額合計は250円です。
3回目の購入
単価は10円なので今までの購入分の評価額は400円になっています。
バリューパスは毎回100円プラスされますので300円です。
300円−400円=-100円 今回は100円売却することになります。
売却額は100円なので10口売ることになります。
保有分は合計30口 購入合計金額は150円です。
4回目の購入
単価は5円なので今までの購入分の評価額は150円になっています。
バリューパスは毎回100円プラスされますので400円です。
400円−150円=250円が今回の購入額です。
単価は5円なので50口買えます。
合計80口 購入合計金額は400円です。
5回目の購入
単価は10円なので今までの購入分の評価額は800円になっています。
バリューパスは毎回100円プラスされますので500円です。
500円−800円=−300円 今回も3回目と同じく売却です。
売却額は300円なので単価10円で割ると30口の売却になります。
最終の保有は50口 購入金額合計は100円です。
- 投資金額:100円
- 評価額 :500円
- 収益 :400円
- 収益率 :146.3%
ドルコスト平均法での購入
全く同じ値動きを、1回100円でドルコスト平均法で買ってゆきます。
1回目の購入
単価10円なので、100円で買えるのは10口です。 購入額は100円です。
1回目の購入はバリュー平均法と同額になります。
2回目の購入
単価は5円なので100円で買えるのは20口です。 購入額は100円です。
3回目の購入
単価は10円なので100円で買えるのは10口です。 購入金額は100円です。
4回目の購入
単価は5円なので100円で買えるのは20口です。 購入金額は100円です。
5回目の購入
単価は10円なので100円で買えるのは10口です。 購入金額は100円です。
- 投資金額:500円
- 評価額 :700円
- 収益 :200円
- 収益率 :40.0%
横ばい、レンジでのパフォーマンス
横ばい、レンジでのパフォーマンスは、収益額、収益率ともにバリュー平均法が圧倒的に上回っています。もっとも、今回は横ばいでも半額、倍額を繰り返す例ですので、現実にはここまでのレンジはありませんが、バリュー平均法がレンジでも強さを発揮することが分かります。
ちなみに最初に500円で50口を一括買いした場合は、半分、元値、半分、元値を繰り返すだけでパフォーマンスは0からは増えません。
ここで特徴的なのはバリュー平均法の場合、あと1往復5円、10円の波を繰り返した場合、累積投資額がついにマイナスになってしまいます。単純に投資額と収益の比率だけでパフォーマンスを出すと,10,000%とかも超えてしまいますが、元々の資産が100倍になったわけではありません。364円のコストで1,114円の収益を上げているので収益率は200%以上になりますが、特徴的なのは確定益の部分です。
累積の確定益が414円になり、この時点で70口を保有するコストの364円を上回っていることです。要は、コスト0円で70口のポジションを保有している状態です。この状態を上昇相場でなく横這いレンジ相場で作れることがバリュー平均法のすごいことです。(ややこしければここはスルーしてください)