投資とリスク管理について

投資をやっていくにあたって自分自身が心掛けていること、大切だと思っていることを書いてゆきます。今回はリスク管理についてです。

投資で最も大切なのはリスク管理

当たり前の話ですが、投資で最も大切なのはなんといってもリスク管理です。これはバリュー平均法に限ったことではありません。なんとなくはわかっていても、このリスク管理というのがどういうことなのか、また実際にどう管理してゆくのか、リスク自体が何なのかわかっていないケースもあります。まさかそんなことは起こらないだろうと思っていても世の中何が起こるかわからないこと、その可能性を洗い出すところからリスク管理は始まります。

価格変動リスクや為替リスクなどはまだ比較的わかりやすいのですが、カウンターパーティーリスクなどはわかりにくいリスクの一つです。CFDでは、金利調整額、マイナススワップなどがきちっと明示されていないこともよくあります。投資の最初はあらゆるケースを想定して、そのリスクを把握するところから始まります。

リスクのない投資などない

リスクは最小限に、リターンは最大限にとはだれもが思うことですが、ノーリスクというものは絶対に存在しません。元本保証型という投資信託があってもリスクは必ずあります。

よく、リスクが怖いから私は一切投資をしないという人がいますが、この人は自分が気が付いていないだけで、全財産を日本円に100%投資するという最も偏った投資をやっていることになります。インフレになればどんどん資産が目減りします。そのお金が、銀行にあれば銀行倒産リスクもありますし、現金でタンスに入れておけば、火災や盗難リスクにさらされていることになります。自分が隠し場所を忘れてしまうというリスクもあります。

この世界に生きている以上リスクから逃れることはできません。だからこそ悔いのないようにまずはしっかりとリスクを把握して自分自身が後悔しない投資、(資金の配分)をしておくことが大切です。

リスク管理の中で最も大切なのは資金管理

さて、そのリスク管理の中で最も大切なのが資金管理です。特にバリュー平均法においては資金管理が最重要項目といっても過言ではありません。ついついリターンばかりに目がいってしまうと、この資金管理がおろそかになり、最悪財産を大きく失うことになります。一度失ってしまえば、そこで投資はもうこりごりだと投資に関して全てのことを考えるのをやめて、投資をやめてしまい、いわゆる日本円の全額投資に戻ってしまう人が多くいます。

生きている以上投資(資金の配分)からは逃れられないので、失敗は大切な経験として、さらにリスク管理力を磨いていけるようになりたいものです。だからこそ致命的損失は絶対にあってはいけないことなので、いかにリターンをあげるかを考える前に、真っ先に必要なのは絶対に投資の世界から退場しないように最大損失の可能性と限界を先にシミュレーションし、きちっと資産を管理することが大切です。

人が言う「安全」や「許容範囲」などあてにならない

投資ブログなどを見て自分の投資の参考にすることもありますが、私にとってはFXの投資ブログなど他人の投資はレバレッジが高すぎる感覚があります。「通常はこれくらいをお勧めしますが、安全を見てこれくらいで投資すればいいと思います。」とうたっているブログでエクセルの表に当てはめて下落リスクを計算すると、その方は「安全」と言っていても、とてもじゃないけど危険すぎて無理。ということがしょっちゅうあります。

リスクの「許容範囲」は個人の感覚によって大きく変わります。ですのでできる限り数字で把握しておくことが大切です。いったいいくらの下落まで耐えられるのか。本当にその時になったらどうするのか。また、そうなった時の精神状態は本当に大丈夫か。きちっと把握した上で、自己責任において進めていかないと後で後悔することになります。

予算と目標リターンの設定

ハイリスクハイリターンであえてリスクを冒しながらパフォーマンスを優先して、短期で逃げ切る戦略もありだとは思いますが、投資を長く続けようと思うと、予算と目標出口の設定は必要になります。人に惑わされないで自分自身が納得できるまで何回もシミュレーションして、そして想定外のことが起こってもどう対応してゆくのかまでしっかりシミュレーションして計画的に進めて行くことが、投資の継続につながります。

そして、一度決めたことは安易に途中で変更しない。もし変更するのであれば、あらためて最初からすべての計算をやり直すくらいの入念さは必要です。出口は想定通りにいかないことも多々あり、その時にどう着地させてゆくのか、定期的に出口に向かた確認シミュレーションも必要になります。

資金管理はメンタルとも大きく関係する

リスク管理と並んで非常に大切なものに「自己管理」があります。その自己管理の中でも特に大切なのがメンタルです。このメンタルが資金管理にも大きくかかわってきます。バリュー平均法投資においてもメンタルは必要になります。投資は究極的には欲との戦いになります。どれだけ平常心を保ち続かることができるのか、メンタルは資金管理のベースにもなります。

口座開設の時など、よく投資歴を聞かれますが、投資は経験が一番のメンタル形成になります。机上で計算したものと、実際のポジションを持つことはバンジージャンプを横で見ているのと実際に自分が飛ぶのと同じくらいの違いがあります。

いかに他人の意見が参考にならないかも思い知ることになり、「投資は自己責任」という何度も何度も聞いた言葉の重みも変わってきます。その経験を重ねた先に、計画通りに相場を乗り切れる世界が開けてくるのではないでしょうか。

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